Tropicana
Tropicanaは、InstagramとFacebookの通常の配置に掲載する動画広告キャンペーンと、それにInstagramリールを加えたキャンペーンとを比較するテストを行いました。その結果、リール配置を追加したキャンペーンで広告想起が4.1ポイント上昇しました。
Tropicanaは、所持金わずか25ドルで米国に渡ったAnthony T. Rossi氏によって、誰もが手に入れることができるフルーツジュースの実現を目指して1947年に創業されました。以来、会社は数十年にわたって成長とイノベーションを続け、現在は多彩なジュース商品をラインナップしています。
通常の配置にリール配置を加えて動画広告を配信したときの費用対効果
通常の配置にリール配置を加えて動画広告を配信したときの店舗での売上の増加率
通常の配置にリール配置を加えて動画広告を配信したときの広告想起の上昇幅
通常の配置にリール配置を加えて動画広告を配信したときのメッセージ連想の上昇幅
Tropicanaは、広告キャンペーンのブランドリフト指標を上昇させ、主力商品であるオレンジジュースの店舗での売上を増やす方法を探していました。
ソリューション
リールの追加をテスト
Tropicanaは、通常の広告配置(InstagramとFacebookのフィードとストーリーズ、Instagram発見タブ、Facebookインストリーム)にリールを加えることがブランド認知度とキャンペーンパフォーマンスの向上に寄与するかどうかを確かめるため、A/Bテストを実施しました。
Tropicanaの商品はオンラインでの取り扱いはなく小売店のみでの販売のため、リールの追加が新規オーディエンスへのリーチや店舗での商品購入件数アップに寄与しているかの測定には、NC Solutionsの店舗売上調査も利用しました。広告キャンペーンにリール配置を追加することの効果を把握するための戦略は、TropicanaのメディアエージェンシーであるOMDが中心となって組み立てました。
A/Bテストでは、通常の配置を掲載先とする動画広告キャンペーン(対照セル)と、それにリール配置を加えた動画広告キャンペーン(テストセル)とを比較しました。その他のキャンペーン要素についてはセル間でそろえました。
広告クリエイティブでは、朝どんな困難やトラブルが降りかかっても「Sip Your Sunshine (太陽の恵みを一口)」飲めばすべてが上向くというブランドのメッセージをアピールしました。広告には、Tropicanaのウェブサイトに飛ぶ「詳しくはこちら」ボタンを付け、米国の24歳以上の成人を広くターゲットにしました。
2022年1月10日~3月16日に実施したこのキャンペーンの成果は、ブランドリフト調査のA/Bテストと、NC Solutionsの店舗売上調査を利用して算出しました。Facebook効果測定パートナーであるNC Solutionsは、小売店と連携することで、Instagram広告やFacebook広告を見た人と店舗での実際の購入とを結び付け、それをもとに店舗での売上のインクリメンタルな上昇を測定しています。成果は次のとおりです。
- 通常の配置にリール配置を加えて動画広告を配信したときの費用対効果が2.4倍(NC Solutionsの店舗売上調査)
- 通常の配置にリール配置を加えて動画広告を配信したときに店舗での売上が1.1%増加(対照実験のフレームワークを用いたNC Solutionsの店舗売上調査)
- 通常の配置にリール配置を加えて動画広告を配信したときに広告想起が4.1ポイント上昇(Metaのブランドリフト調査)
- 通常の配置にリール配置を加えて動画広告を配信したときにメッセージ連想が1.4ポイント上昇(「『朝何が起きても、太陽の恵みを一口飲もう』というタグラインから最も連想するものは?」という質問を用いたMetaのブランドリフト調査)
- 通常の配置にリール配置を加えて動画広告を配信したときに1,600万人にリーチ(NC Solutionsの店舗売上調査)